セルフビルドDIYで本当に暖かい家を作るためのコツ。デザイン編

セルフビルドの家

本当に暖かい家に住んだことはありますか。

セルフビルドは、楽しいけどクオリティーが低い家しかできない(プロのクオリティーの家は出来ない)と思っている方が大半だと思います。クオリティーが低いということは隙間風が吹き、寒い家になるのだろうというイメージです。でも、実際はそんなことございません。僕のセルフビルドした家は、太陽さえ出れば冬でも暖房なしで半袖で暮らせるほど暖かい家です。(嘘じゃないですよ!)

僕がどうやってそんな暖かい家をセルフビルドしたか、今回はデザイン編をお送りします。

この知識は、工務店さんなどにお願いして家を建てる時も使えるので新築をお考えの人もぜひ読んでみてください。

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本当に暖かい家とは(日本の家は寒い!)

僕は、ヨーロッパに6年住んでいたこともあり、帰国後、日本の家がどれだけ寒いかを思い知らされました。今、本州のほぼ真ん中、滋賀県のど田舎に住んでいるのですが、そこにある実家に帰国後1年間住んでいた時のことです。

ヨーロッパへ移住前はその実家が寒い家だと感じたことはなかったのですが、今住んでみると室内で吐く息が白いという状況にちょっとした恐怖心を抱くほど。日本の家の寒さを実感した瞬間でした。

ポーランドに住んでいた時は5つの家に引っ越ししましたが、家の中で寒さを感じたことは一度もありませんでした。でも、暖房をガンガンに炊いているわけではないです。日本の暖房器具のように風を送り込んでいるわけでもなく、部屋にいると足の指先までポカポカするのです。

こんなヒーターです

もちろんポーランドは日本の北海道みたいな気候なので寒さが生死に繋がることもあるため、その重要度は高いのですが、それでも、その快適さを味わってしまうともう後戻りは出来ません。

そこで学んだ本当の暖かい家とはこんな家でした。

  1. 家の中すべての部屋が暖かい(ポーランドのアパートは玄関の外の廊下や階段まで暖かいです笑)
  2. 暖かい風で部屋を温める暖房は使わない(輻射熱で部屋を温める)
  3. 足元までポカポカする
  4. 暖房費はそんなに高くない

そんな家、プロに頼んだら法外な見積もりがきちゃいそうですよね。だからと言って自分でやるのは難しそう。

そんなことはございません。ポイントを抑えれば簡単にセルフビルドでも出来ちゃいます。本当に暖かい家をセルフビルドでも作ってみませんか。

暖かい家をデザインするためのポイントたち

では、どうすれば暖かい家をデザインできるのか見ていきましょう。

1 断熱と気密

羊の毛の断熱材

暖かい家のことに興味のある方は、絶対に聞いたことのある言葉です。この二つはセットで考えてください。

例えば、気密が高いけど断熱はされていない状態を想像してみましょう。ビニールの袋に暖かい空気を入れて開き口をきつく縛った状態がわかりやすいでしょう。その状態で冷たい冷蔵庫に入れたら、すぐに中の空気は冷たくなってしまいます。

では、逆に断熱はされているけど気密が悪い状態を想像してみましょう。例えば、冷蔵庫の扉を締め忘れた状態です。冷蔵庫の冷気は簡単に全部出て行ってしまい、あたかかくなってしまいます。

つまり、この二つはどちらかが欠けるとうまく働かないのです。よくある寒い家のお話で、壁や屋根に断熱材も入れてもらったのに部屋の端の方や足元が寒い!って言う家がありますよね。あれは典型的な気密の悪い家です。断熱材を入れるのは簡単ですし誰でもできるのですが、気密の上手な取り方はあまり知られていないのです。しかも、気密の取り方も一歩間違えればジメジメしたカビだらけの家が出来てしまうので、今では「呼吸する家」と言われる時代に逆行する家まで人気になっています。

でも、実は技術もお金もいらない気密の取り方があるのです。詳しくは別の記事に書きますが、家の外壁面に貼る防水紙と呼ばれる透湿防水シートと気密テープで気密を取ってしまいます。屋根も、二重屋根にし、内の屋根の面で同じく透湿防水シートと気密シート、床は、基礎ではなく、根太の所で気密を取ります。ここはポリシートと気密シートを使います。また、すべての開口(換気扇など)は先に管を通し気密テープで仕上げます。外と繋がる木材の継手も気密テープを使います。

これだけで、湿気を逃す気密が完成します。これに、さらに湿気に強いウール(本物の羊の毛)を断熱材に使用し、壁を塗り壁(土壁、漆喰など)で仕上げれば怖いもの無しです。僕のセルフビルドの家は、室内の湿度が55%から45%の範囲を出ることがありません。調湿効果最高です。

2 太陽光を最大限に使う

太陽光は地球外で地球の資産を使わずに生産され、僕たちが使える強力でしかも無料なエネルギーです。この太陽光をうまく使うと冬でも暖かい家になります。

冬は寒いですよね。でも、太陽は地球が夏でも冬でも同じように燃えています。その証拠に、日本が冬でもオーストラリアは夏です。季節は太陽の強さではなく、地球の自転軸が傾いていることにより、太陽光エネルギーが地表に当たる密度が変わることに影響されています。

地面に当たる太陽光の密度は夏の方が高く、より強く感じます。ただ、窓は地面のように水平な面ではなく、垂直な面に付いていることが多いため、実は冬の方が太陽光からのエネルギーを取り出し易いのです。

太陽光の強さを見くびってはいけません。うまく、太陽光を利用するとこんなことが起きます。

この時、外気温は7度くらいですが、部屋の中は、25度くらいです。実は、この日一瞬たりとも暖房をつけていませんでした。逆に暑すぎて窓を開けて換気してこの温度です。

こんな暖房無しでも暖かい家を作るために必要なポイントを簡単に説明しましょう。

窓の大きさと位置

僕のセルフビルドの家の南面です。窓だらけ笑

太陽光を取り入れるのはもちろん窓です。そのため、南向きの窓を出来るだけ大きくします。逆に北向き、西向き、東向きの窓は出来る限り小さくします。西向き、東向きの窓は、夏に取り入れたくない太陽光を朝と夕方に取り入れてしまいますし、北向きの窓は熱が逃げる最大のウィークポイントになりかねないので、採光のためのみの必要最小限にしておきましょう。

家の向き

取り入れたい太陽光は南からの太陽光です。つまる南向きの面を大きく取る事が大切です。

僕の家は南向きが長辺の長方形です。この形は冬に太陽光を室内に取り入れるために一番適した形です。長方形の家なんか嫌だって方以外はぜひ長方形の平屋がおススメです!

3 窓の性能

窓は、家に開ける一番大きな穴です。ここから、夏は大量の熱が宅内に侵入し、冬は大量の熱が逃げていきます。この窓の性能を上げることはとっても大切です。セルフビルドで安く仕上げるために安い引き違いのアルミサッシなんか入れたら寒くて後悔するか、暖房費の高さに凹む羽目になります。

窓を自分で作る場合

サッシを自分で作る場合は木材で作るでしょうから、窓枠の断熱は必然的にアルミサッシより良くなります。ただ、気密の取り方はよく考えましょう。パッキンは二重にして間に空気の層ができるようにしておくといいです。引き戸は気密が取りづらいのでできる限りやめておきましょう。

ガラスは、最低でも、Low-Eの二重ガラス樹脂スペーサーにしましょう。

窓サッシを購入する場合

窓サッシを購入する場合、値段と性能を天秤にかけることになります。今では、かなり性能の高い窓サッシを購入することも可能ですが、お値段を聞いて腰が抜けます。

もちろん性能が良い事に越したことはないのですが、あまりにオーバースペックでは費用対効果が悪すぎます。

本州東北地方以南では、Low-Eの二重窓で樹脂スペーサーの物を、サッシ本体は樹脂のみか樹脂とアルミの複合サッシの場合は一番グレードの高いものにしましょう。

僕のセルフビルドの家ではLIXILのサーモスXでLow-Eの二重窓、樹脂スペーサーを選びました。実際に使ってみての実感は悪くないです。気密はしっかり取れていますし、日光取得もしっかり出来ます。(三重窓以上では日光取得量が減るため太陽光で部屋を暖めにくくなります)このレベルのサッシは結露しないと言われますが、僕の家では冬の朝はきちんと結露します。外気温と室内の気温差が20度を超え、室内が50パーセント以上の湿度なので窓にとってはかなり辛い環境です。こればかりは諦めるか三重窓にするかしかないですね。

4 蓄熱する

太陽光を最大限に使う事につながりますが、太陽光を上手く取り入れられる家のデザインの場合、真冬でも半袖で汗をかくくらい暑いです。その熱を少しでも寒くなる夜に利用できるようにしたいものです。

もちろん断熱と気密が大切ですが、そこに何か蓄熱出来る素材があれば夜と昼の温度差がさらになだらかになります。

良く使われるのは、土壁、またはレンガ、石などです。その中でもおすすめは日本で古くから使われてきた土壁です。

新しい土壁の使い方

僕の家では壁を全面土壁にしています。

この方法はぜひセルフビルダーさんにオススメしたいのですが、土壁は断熱性能はありませんが蓄熱性能が高いです。さらに調湿効果もあります。この土壁を断熱気密された室内に仕上げ面として使う事で、壁内での結露を防ぐ効果もあります。壁を天然の素材で仕上げたい場合、羽目板が良く使われますが、問題は価格です。それに対し土壁仕上げは格段に安いです。

施工も、老若男女構わず楽しく出来ます。実際ぼくの家では嫁と僕と僕の両親の四人で塗りました。笑

5 シンプルな形にする

これは素人の僕らがセルフビルドするからこそですが、シンプルであればあるほど、上記の暖かい家対策が簡単になります。

前述しましたが、僕の家は長方形の平屋です。難しい出窓やユニークな形を取り入れれば入れるほど気密も取りにくくなりますし、断熱材を均一に施行することが難しくなります。

ちなみに正方形より長方形の方が簡単で日光取得の効率も良いのでおススメです。

6 ユニットバスを宅内に入れる

この見出し意味わかりませんね。でも、そのまんまです。

ユニットバスでも、従来工法のお風呂でも良いのですが、ユニットバスを選ぶ方が多いでしょうし、ユニットバスの場合をお話しします。

ユニットバスは通常基礎の上に直接施工します。つまり、家本体と別の建物みたいなもんです。

これが問題で、通常、基礎は風通しを良くして、シロアリや木が腐るのを防ぐと言うのは聞いたことがあると思います。つまり床の下は外の気温と同じです。そこにユニットバスを建てると言うことは、ユニットバスの周り(ユニットバスと隣の壁との間の空間)は外気と同じになります。下の絵を参考にしてください。

通常ユニットバスやその隣部屋の壁は断熱しないため、外気と室内を隔てているのは薄いプラスチックの板のみになります。そりゃお風呂が寒いわけです。

これを防ぐためには、ユニットバスを室内に入れてしまうのが一番手っ取り早いです。

ユニットバスには必ず吊り金具と言うものふぁあります。これはユニットバスを二階に設置するための金具なのですが、これを利用すれば、ユニットバスを基礎から浮かし、室内に入れる事が出来ます。あとは浮かした下面で気密断熱を取るだけです。

浮かすと家に負担が大きそうと思う方もおられるでしょうが、ユニットバス自体それほど重たいものではありませんし、二階に設置出来る物を一階に設置できないはずがありません。一応、吊り金具を設置する木材をひとサイズ大きくするか補強しておけばさらに安心です。

まとめ

本当に暖かい家とは、実際に住んでみないとなかなか実感出来ないものではあります。でも、一度住んで見ればその家以外に住めなくなるほど快適な物なのです。

ほんのちょっとのこだわりで、真冬に裸足で歩きまわれる家が出来上がります。もちろん床暖房なんか使わずにです。ぜひ、この記事を参考にあなたの暖かい家をデザインしてみてください。

下に紹介している本は、専門的な情報をわかりやすく解説しているため読みやすく勉強にもなります。おすすめです。

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