おすすめの薪ストーブMORSO(モルソー)の2Bシリーズを1シーズン使ったレビュー

セルフビルドの家

薪ストーブってロマンがありますよね。あの独特の匂い、炎の揺らめき、体の芯まで届く暖かさは、一度感じてしまえば、他の暖房器具を使うことはもう出来ません。僕も、薪ストーブの魅力にとりつかれた者の一人です。

2018年に、セルフビルドの家を建てたついでにMORSO(モルソー)の2Bシリーズ、「2B−C」を購入し煙突まで自分で設置しました。そして今、1シーズンがほぼ終わろうとしているのでこのタイミングでレビューを書こうというわけです。

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MORSO(モルソー)ってどんな薪ストーブの会社?

まず、MORSO(モルソー)について。

モルソーはデンマークにて160年以上の歴史を誇る、超老舗薪ストーブメーカーです。デンマークでの知名度はもちろん1番高く、薪ストーブメーカーとして唯一、デンマーク王室御用達の称号を得ているメーカーです。

伝統的な鋳鉄製の薪ストーブはもちろん、すっかり流行りとなった北欧デザインのすっきりとした鋼板製の薪ストーブも生産しています。鋳鉄製の薪ストーブは、どこかかっこ可愛いデザインが特徴的です。

もちろん全て職人の手作りで、性能も品質も間違いない薪ストーブを生産しています。

MORSO(モルソー)2Bシリーズについて

サイドに配置されているこの模様は2Bシリーズだけ!

素敵な薪ストーブをいっぱい作ってるモルソーですが、今回僕がお話するのは2Bシリーズの「2BーC」と言うモデルです。

2Bシリーズは、1943年に販売が開始されたモデルで、他の薪ストーブと比べると比較的小ぶりな薪ストーブです。もちろん、燃焼方法などは現代の物(クリーンバーン)に変更されています。一番の特徴は薪ストーブの横に装飾された栗鼠とオークの葉のレリーフ模様。僕は、そのなんとも言えないかっこ可愛い模様にイチコロでした。

形は、奥に長い「シガータイプ」で、小ぶりなストーブの割に45cmの薪が入ります。これ、大事です。(後述)

2Bシリーズにもいくつかモデルがあって、出回っているのは「2BーR」と僕が使っている「2BーC」の二つです。パッと見、完全に一緒なのですが、「2BーC」の方は、薪ストーブ横のかわいい模様が入っているところが二重になっていて、一応「対流式」の薪ストーブになります。

「対流式」と「輻射式」

「対流式」とは、空気を温め、その空気を循環させることで部屋を温める方式で、輻射式は薪ストーブの出す輻射熱で部屋自体を温める方式です。

主なスペックはこの通りです。

放熱形式輻射熱式/対流式使用燃料薪専用
最小出力KW(kcal)3.0(2,580)最大薪長(mm)450
定格出力KW(kcal)5.0(4,300)煙突径[上部](mm)120
最大出力KW(kcal)6.0(5,160)重量(Kg)61
暖房能力(㎡)45-90材質鋳鉄
燃焼効率(%)60.9

MORSO(モルソー)2BーCの暖房能力について

MORSO(モルソー)2B−Cは、公式ホームページによると、暖房能力が45−90m2となってます。もちろん、空間はm2ではなくm3で示すべきで、同じ平米でも天井の高さによって温めるのに必要な熱量は変わってくるはずです。もちろん、断熱の仕様や、外気温も関係するため、この数値はあまりあてになりません。

どちらかと言うと定格出力が参考になります。MORSO(モルソー)2B−Cの場合、5.0KWです。これは、大きめ石油ファンヒーターと同じくらいの数値です。そう考えると結構なパワーですよね。しかし、他の売れ筋薪ストーブと比べてみると、この数値はほぼ底辺レベルです。つまり、薪ストーブの中ではあまり暖房能力は高い方ではないと言うことです。

そもそも、薪ストーブの暖房能力って燃焼効率とどれだけ多くの薪を焚べることができるかの二点で決まってしまいますし、室内の煙突を断熱するかどうかでも変わってきます。

それらの事実をとりあえず横に置いておいて、僕が1シーズン使った感想は、、、十分な出力があります!

外気温が氷点下の夜でも吸気口を7割絞った状態で使用して、室温24度以上になります。正直、室温が24度以上になると、輻射熱が強いので体感はもっと高いです。冬の夜なのに半袖で汗をかくほど暑いです。

夜になると外気温は下がりますが、部屋のカーテンを締めるので放射冷却が防止できたり、窓開口部の断熱性能が上がるため逆に暖房が効きやすくなります。そのため、僕の家では薪ストーブを冬の夜に数時間使用すると、外気温が氷点下でも窓を開けないと暑くて寝られなくなります。笑

僕の家は、暖かさにこだわって作ったセルフビルドの家のため、他の家の参考にはならないかもしれませんが、僕みたいに馬鹿でかい部屋で薪ストーブを使う人はなかなかいないでしょうし、日本の比較的小さい部屋割りの中で使う分にはこの大きさが実はベストな気がします。

ちなみに僕の薪ストーブを使っている環境は、以下の通りです。

  • 広さ:約50m2
  • 天井の高さ:約3m
  • 空間の広さ:150m3 (かなり大きく天井が高いワンルームです)※一般的な8畳の部屋は40m3くらいです。
  • 冬の最低外気温:約−5度
  • 断熱性能:全ての面を100mmの天然ウールで断熱
  • 気密性能:測っていませんが、かなり高い方です。(窓を開けずに薪ストーブに点火出来ません)

子供がいても安心な薪ストーブ MORSO(モルソー)2B−C

いろんな薪ストーブデザインの原型を作ったメーカーです

子供がいる家庭やこれから子作りをと考え中の方にとって、薪ストーブの安全性はとっても気になりますよね。僕たちも、薪ストーブを設置した年に初めての赤ちゃんを授かりました。そのため、薪ストーブ選びに、「安全性」は大切な要因でした。

このMORSO(モルソー)2B−Cは、対流式と言って、空気を温め、その空気を循環させることで部屋を温める仕組みの薪ストーブに分類されます。多くの鋼板製の薪ストーブは対流式ですが、鋳鉄製の薪ストーブで対流式はちょっと珍しいです。

ただ対流式と言っても、この薪ストーブは鋳鉄の板が一枚多くついているだけなので、どちらかというと輻射熱で部屋を温めている感じです。ただ、この一枚多くついている板のおかげで安全性が全然違います。

同じ2Bシリーズの「2B−R」は、輻射熱式で薪ストーブの側面はかなり高熱になります。そのおかげで部屋が温まるのですが、ちょっと怖いですよね。リスの柄の火傷とかちょっと笑えないです。しかし、この「2BーC」では、側面がそれほど高熱にはなりません。ガンガンに薪を炊いている時はもちろん熱いですが触れても火傷するほどではありません。これなら、赤ちゃんが触っても驚いて泣き出す程度で済むでしょう。

もちろん、扉と上面は高熱ですが、上面までは80cmくらいの高さがありますし、そこに赤ちゃんが到達できる年齢になった頃には薪ストーブが危険なことは十分教え込めると思います。

もちろん、絶対安全ではありませんが、その他の鋳鉄製薪ストーブよりは断然安全です。

薪の燃焼時間について

小さい薪ストーブを購入する時に、よく言われるのが「小さいと薪をちょっとしか入れられないから、より頻繁に新しい薪を投入しないとダメで面倒臭いよ」と言う意見です。この言葉には僕も揺らぎました。

この1シーズン使ってみて実際に感じたことは「いや、全然大丈夫」でした。

まず、薪の燃焼時間は、薪の種類に大きく影響されます。杉とかの針葉樹は燃やしても火の持ちが悪いです。基本的には比重が大きい(重い木)の方が火の持ちがいいです。よく使われるのはコナラとかですよね。僕の場合、自分の土地に生えていた木の剪定後の枝や、台風で倒れた木を薪にしているので、いろいろな木を燃やしていますが、ケヤキが一番火の持ちがいいです。あとは、薪の表面積が重さに対して大きいほど早く燃え尽きます。つまり、同じ重さの薪を投入したとしても、小さく切ったものと大きい塊とでは、大きい塊の方が火が長持ちします。

ここで、MORSO(モルソー)2Bシリーズの良さが生かされます。この薪ストーブは、シガータイプと言われる奥に長い形状のため、比較的長い薪を使えます。つまり、小さく切らずに済むので、火の持ちがよくなるのです。

しかし、大きな薪ストーブと比べるとどうしても差は出てしまいます。大型の薪ストーブは、もちろん、もっと多くの薪を入れた状態でとろ火にすることで長時間燃焼させることができます。小さなストーブでこれに勝つことは物理的に不可能です。

僕のストーブは、ある程度の火力が欲しい時(部屋がまだ寒い時)、1時間弱くらいで薪を投入します。ただ、2時間もあれば部屋をサウナに出来るので、そのあとは2時間か1時間半に1回くらいの頻度で薪を投入します。

夜は、寝る前に大きめの薪を入れ、朝起きた時点でストーブはまだ暖かく、室温は17度くらいです。(外気温は氷点下です)

これをどう感じるかは個人差があると思います。僕の場合、正直、薪を投入する必要がないのにストーブまで行って吸気口をいじったり、ストーブの前でくつろいだりする頻度の方が多いです。そんな状態で薪を投入する頻度はそれほど重要ではないと思います。逆に言うと、薪ストーブを使うと言う効率の悪い、ちょっとした趣味の領域のものに手を出すからには、それを楽しめる心がなければ、翌年にはただの飾りと化すでしょう。なんたって、ボタンひとつで部屋を温めてくれるものはいくらでもあるのですから。

MORSO(モルソー)2B−Cの嫌いなところ

いいことばかり書いていますが、嫌いなところがないわけではないです。

灰が出しにくい

灰を受ける皿のようなものは一切ないため、レトロにスコップで取り出します。

薪の確保

これは、この薪ストーブに限ったことではないですが、薪の確保方法についてはよく考えておきましょう。

僕は、ど田舎のためいくらでも木が手に入る状況です。それでも、薪は早め(一般的に春)に集めてせめて玉切りしておかなくてはなりません。メインで、薪ストーブを暖房器具として使いたい場合、薪はかなりの量が必要になります。それを山から切り出して玉切りして、割る作業は結構時間を使います。せっかくの休日を、薪の確保に費やす覚悟のある人でないと難しいです。もちろん森林組合などから購入できますが、灯油などと比べると一般的に高くて場所をとります。

たまに匂いが漏れてくる

これは、全ての鋳鉄製の薪ストーブに言えることかもしれません。

鋳鉄製の薪ストーブは、鉄の部品を特別な接着剤でくっつけて作っています。そのおかげで、長年使っても、分解して接着し直せばずっと使えると言うのも鋳鉄製のいいところなのですが。この接着は、ぴちっと隙間なくと言うよりは隙間風が漏れるような接着法です。

そんな鋳鉄製ストーブを、気密の高い家で使用するとちょっと問題が起きます。火を起こす時に窓を開けなければいけないのは当たり前ですが、火がついていない時に吸気口を閉めた状態で、キッチンの換気扇を回すと、接着の隙間から灰の匂いのする空気が漏れてきます。ものすごい臭いわけではないですが、薪ストーブ独特の香りに慣れていないと気になると思います。

対処法としては、専用吸気のある換気扇にするか、換気扇の近くの窓を開けるか、匂いになれるかです。気密が高くない家の場合問題にはならないかもしれません。

結局お勧めできる?

自信を持ってお勧めします。このストーブは愛好会があってもおかしくないほど可愛くて、実力もある、日本の家のサイズにあった薪ストーブだと思います。お値段も他の輸入物と比べると安いですし、初めての薪ストーブに最適なモデルではないでしょうか。

ちなみに僕は、楽天で通販しました。煙突の設置までDIYする人は、楽天で購入が一番安く上がるかなと思います。リンクは下に置いておきます。

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