ロケットストーブとは。ロケットストーブを自作する前に理解しておくべきその原理

ロケットストーブ

DIY好き御用達のロケットストーブ。でも、その原理をしっかりと理解して作らないとロケットストーブもどきを作ってしまうこともあります。自分流ロケットストーブを作る前にちゃんとその仕組みを理解しましょう。

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ロケットストーブとは

ロケットストーブとは、煙突のような縦長の燃焼室を持った燃焼効率の非常に高いストーブです。その構造はものすごいシンプルで、安価で簡単に高効率のストーブを作ることができるため、DIYerたちに注目されました。主に、調理器具として使われますが、暖房器具として使うことも可能です。

その歴史はそんなに長くありません。注目されたのは、発展途上国での伝統的な調理器具の代用としてです。1980年代、アフリカなどにある発展途上国で調理器具が発生させるガスやススなどによる健康被害が問題視されていました。そこで研究者が開発したのがロケットストーブです。その燃焼効率のおかげで、不完全燃焼から発生される一酸化炭素やススなどの発生が少なく、多くの人の命を救ったとしてその活動はイギリスのアシュデン賞を受賞します。

ロケットストーブの原理.1 ドラフト(上昇気流)

初めて作ったロケットストーブ・マスヒーター

薪ストーブの設置を考えているかた、設置したことのある方は「二重の断熱煙突が大切だ」とか「煙突はできる限り真っ直ぐがいい」とか言う話を聞いたことがあると思います。ロケットストーブはその煙突をストーブにしちゃいました!みたいなストーブなのです。

詳しく説明しましょう。物理のお話になりますが、空気は冷えると重くなります。この重くなった空気は上昇気流を邪魔します。また、水平方向に横引きされた煙突は、上に進もうとする流れをブロックするので上昇気流に対して抵抗になります。

つまりロケットストーブの燃焼室は上昇気流を最大限に大きくするために設計されているのです。

では、なぜ上昇気流が大切なのでしょうか。上昇気流は空気の流れです。筒の中を風が通り抜ける状態を想像して見てください。その風が強くなる(上昇気流が強くなる)と言うことは、より多くの風が筒の中へ入ってくると言うことになります。より多くの空気が入ってくると言うことは、より多くの酸素を補給できることになり、燃焼温度が上がり、燃焼効率が上がるのです。

また、この強い吸気が生むゴォーーっという音と、長い筒状の形がロケットストーブの所以でもあります。

ロケットストーブの原理.2 吸気の温度

効率よく木を燃やす、つまり木の持つエネルギーをできる限り取り出す(完全燃焼させる)ために必要なものは何でしょうか。もっと踏み込めば、完全燃焼とは何でしょうか。

木の持つ限りの炭素を酸素と結合させ、二酸化炭素に変化させることが完全燃焼だと言えます。そのために必要なことは十分な酸素の補給と、熱による化学反応の促進です。

ロケットストーブにおいて上昇気流が酸素の補給を担っていると言うことはお伝えしました。それだけでどんどん温度は上がっていくのですが、冷たい酸素を送り込んでしまえば温度の上昇はその分悪くなります。そこでロケットストーブのシンプルさがうまく働きます。

ロケットストーブは、吸気口がありません。燃料の投入口が吸気口になります。このローテクなデザインのおかげで、吸気された酸素が実際に炭素と結びつく縦長の燃焼室にたどり着くまでに、木が燃えている熱いところを通り抜けてくるのです。これは、酸素を温め燃焼温度をさらに上昇しやすくさせます。

ロケットストーブの原理.3 燃料の形

ロケットストーブに投入する木は決まって枝か細く割った木です。さらにその木を細い投入口に突き刺すように入れるため、先端部分のみが燃えている状態になります。

細く割った木は太い木より多くの表面積があるため小さいスペースで多くのエネルギーを取り出せます。先端部分のみを燃やすことで火のコントロールもしやすくなります。

ロケットストーブの原理.4 燃料投入口の大きさ

ロケットストーブの燃料投入口は、筒状の燃焼室と同じか小さく設計されています。これにより、酸素と燃料のバランスを整えています。必要な熱を取り出すために必要な木(燃料)を燃やすことで完全燃焼に近づけています。

まとめ

以上が、ロケットストーブを高効率のストーブにした基本的な原理です。これらを理解して自作することでもっといいものが作れるはず!

僕は、調理器具としてではなく、暖房器具としてこのロケットストーブを応用したもの、ロケットストーブ・マスヒーターを作ってみました。その作り方は、今後投稿していきますのでご期待を!

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